書籍・雑誌

2017年5月28日 (日)

【小説】電撃文庫2作品紹介

こんばんは。
カゲプロは後回しにして、今日は電撃文庫2作品の紹介です!



私も会社員しながら趣味として物書きをしてたりするんですが、この2作品を読んだ後「こんな面白いもの作れる人がいるんだ・・・」という、響の圧倒的な才能を前に絶望するリカ先輩みたいな状態になっているので(by「響~小説家になる方法~」)
書店で手に取ってこの衝撃を皆様にも味わって貰いたい、と思いつつ書いております。
2作品とも若い作家による作品なので、今後電撃文庫を盛り上げていく存在になるのかなあ・・・と勝手にわくわくしています。
自分より若い人たちが活躍するのを見ると、嬉しく思う反面自分の歳を実感してしまいますね。はあ。。。



では、早速本文へ。


■ただ、それだけでよかったんです/松村涼哉








第22回電撃小説大賞受賞作。
とある中学校で、クラスの中心にいた人気者の優等生、岸谷昌也が自殺した。
彼の遺書から推察するに、昌也は菅原拓というクラスメイトに虐めを受けていたようだ。しかし、菅原が昌也を虐めている場面を誰も目撃したことがないうえに、菅原はクラスでも目立たない地味な少年で、人気者の昌也を虐めるような人物には到底思えなかった。
昌也の姉である岸谷香苗は、彼の死の真実を探るために動き始める。
そして、菅原の思惑とは、彼がしたかった「革命」とは、いったい何だったのかーー。


というのが作品の概要です。
最初は香苗メインでストーリーが進んでいき、次第に当事者である菅原目線の独白が織り交ぜられ、最終局面へ進んでいきます。
菅原の謎の行動と若干の気味悪さが、物語を混乱させ複雑化させるけど、最終的にはちゃんと紐解かれ、昌也の死の謎も明らかになっていきます。
とても面白かったです。うん、陳腐な感想しか出てこないんだけど、キャラクターの描写力(っていうのか?)、ストーリーや文章構成が素晴らしいと思う。観察力のある人しか書けない文章。割と本気で才能に嫉妬しました。



■キリングメンバー~遥か彼方と冬の音~/秋月陽澄








「ただ、それだけで~」が自殺の話なら、この話は殺人がテーマの話です。
四瞳学園理事長のであり同学の生徒である桜井夏希が、校内で何者かに殺害された。当日欠席していた遠藤彼方は、親友の山崎快斗から話を聞かされ、不謹慎ながらも興味を抱く。
ある日彼方は、交際相手である久保詩織と下校中、事件を捜査中の刑事・山本観月に接触する。そこから事態は悪化の一途を辿り、学園では謎の不審死が相次ぎーー

登場人物たちが隠し持つ異常性。話が進むにつれ明らかになる、六年前に起きたとある凶悪事件との関連性。そして、夏希を殺害した犯人の意外な正体と、全ての事件に関係するとある人物に隠された秘密とはーーー





作品の紹介文に「これは、謎を解き、犯人を暴く物語ーーーではない。」と明記されていますが、正確に言うと「だけではない」というのが正しいかもしれません。犯人は暴かれるしね。
詳しく全キャラクター解説して長文をしたためたいところだけど、やめます。
もう登場人物ほぼ全員サイコパスなんじゃないか?ってくらいのぶっ飛びぶりです。ぶっ壊れた人物を生き生き描写できる人って本当に凄い・・・と思う。
最後に明らかになった真実は割と斜め上を行くものでしたが!w
唯一、人として大分まともな感性を持っていると思われる快斗の存在が救いですね。




以上でございます!
携帯がパケ死寸前のため、最近は本読んだり書き物したりで日々過ごしてます。次こそカゲプロになるかな?

2017年5月20日 (土)

【小説】飛びたがりのバタフライ

久しぶりに小説のレビューです★
簡単な紹介には入れていたけど、単独記事にするのは本当に久々な気が。


「飛びたがりのバタフライ」






題名って本当に大事なんだなとつくづく思う次第です…。
タイトルセンスのない私には、その話にぴったりで人を惹きつけるタイトルを設定できる人が羨ましい。。



あらすじはこんな感じです。多少のネタバレ注意。


高校二年生の蓮(れん)は、檻のように感じるほど窮屈な家族の中で暮らしている。
虐待で訴えたら勝てるレベルの暴力を振るう父親と、ありがちな「あなたのためを思って」といいつつ自分のため、な過干渉母親との生活に耐えていた。


あと一年半で高校を卒業できる、そうしたら就職し家を出て一人で暮らす。
それが蓮の密かな夢だった。
夢を叶えるため、バイトをしてコツコツお金を貯め、そのための資金を蓄えていた。


ある日、蓮の前に遠山観月という名前の転校生が現れる。
明らかに「ワケあり」な風貌と雰囲気で、誰にも心を開こうとしない観月。
蓮は、バイト帰りに公園で一人佇む観月を見つける。
それからもちょくちょく見かけては話し込むうちに二人は仲良くなっていく。



次第に、観月に隠された秘密が明らかになる。
それは、……観月が「人殺しの子供」ということ。
噂は瞬く間に広がり、虐めや誹謗中傷のターゲットになっていく観月。
蓮は一人、観月の味方になろうとする。


しかし、蓮の身にも悲劇が起きた。
観月と仲良くしていることが両親の耳に入り、そバイトを勝手に辞めさせられ、拠り所だった通帳も取り上げられてしまう。


激昂した蓮は、観月を連れ出し、「逃飛行」という名の家出をするのだった。


========


というのが大まかな筋です。
ここから先を語ってしまうと本格的なネタバレになってしまうので控えます。
二人はどうなったのか、どんな結末を迎えるのかは、ぜひ読んで確かめていただきたいです。



あまりにも蓮の両親が胸糞悪いというか、ありえなさすぎてリアリティがない。暴力父親と過保護な母親、という設定だけならいくらでもありそうですが、やりすぎ感満載。
…と思っちゃいました、ごめんなさい。でも家出決意させるなら、あの位強烈にしないとだめかもね。


こんな状況の中でも自分で考えて動いて、耐えて戦おうとする蓮はすごいよ。


観月のミステリアスな雰囲気も、物語を演出するなあと思う。



そして、筆者の策にまんまと引っかかり騙されました。ちょっと悔しいー!
読んでいて「ん?」と違和感を覚えるポイントはいくつかあるので、その感覚を信じて欲しいですね!



やはり漫画と違い、あまりに詳細を書いてしまうと面白味が減るので
このあたりにしておきます。



次は何書こうかな!

2017年1月30日 (月)

【小説】ぼくは明日、昨日のきみとデートする

久々にブログを書こうと思い立ちました。


先にタラレバ娘の感想を書いていたはずだったんですが、全然進まなかったので、こっちにシフト(`・ω・´)



「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」


福士蒼汰主演で映画化されたアレです。



コミックと小説と並んで置いてあって、迷った挙句小説を選択。










主人公の南山高寿は、電車の中で見かけた女の子、福寿愛美に一目惚れしナンパして付き合いはじめる。



簡単にいえば二人のイチャイチャがひたすら繰り広げられる話なんですけどもね。←
それだけで終わるわけじゃなくて。



愛美には、とある秘密があって、彼女はそれを高寿に隠したまま交際が続いていく。
中盤に差し掛かったあたりでその秘密の内容が明らかになって、
その秘密を知ってしまったことで二人の間にすれ違いがありつつ、
最後に二人を待つものは別れ……という、切ない話です。



愛美の秘密が明かされたとき、「なるほど!」と声をあげそうになりました。
SFチックな展開になるのかなあと予想してはいたけど、そういうことだったのかー。と。
ちゃんとタイトルの意味が回収されます。
詳しくはもう言わないけど、頭のいい人なら既に答えに辿り着いていそうですねw



映画見てないですが、どんな演出だったんだろ。
作者の七月隆文さんはこの手のSF恋愛モノが得意なんでしょうか?ほかの作品も読んでみようかな。



というか大学生いい子たちだなあ……
私、こんなに真っ直ぐじゃなかったよ。
きらきらしてて、学生に戻りたくなりました。恋愛は一切してなかったけどね(笑)


簡単だけど終わり!
買いだめしたので感想をアップしようと思います✳

2016年10月 8日 (土)

【小説】探偵の探偵

忙しい時こそ、文章を書いたり、何かを読んだりすることが心の拠り所になっている今日この頃。



というわけで本題。
久々に小説。「探偵の探偵」です(^◇^)
テレビドラマ化していたようですね。テレビを殆ど見ない人なので、よく知りませんでしたが・・・









主人公は紗崎玲奈という名前の女性。
高校を卒業し探偵養成所に入所、「スマ・リサーチ」社の「対探偵課」唯一の所属員。
「探偵のすべてを知りたいが、探偵にはなりたくない」ーー養成所時代に須磨社長にそう豪語し、なるべくしてそのポストに収まった彼女。
社内では浮いた存在。しかも常に命の危険と隣り合わせ。それでももがきながら生き続ける彼女の背景には、変質者に追われて命を落とした妹・咲良の痛ましい記憶があった。



そんな玲奈の活躍を描くのがこの「探偵の探偵」なわけですが、
活劇としては非常に面白いです。それこそテレビドラマを見ているような感覚で読み進めることができ、ドラマにするにはぴったりだと思います。


推理モノというより戦闘系アクションジャンルという印象ですね。分かりやすい敵がいて、その敵の悪事を暴くために奔走する主人公、という構図。
だから、推理小説を読みたい人には少し物足りないかもしれません。
元々推理モノ好き人間なので、同じ作者の「万能鑑定士Q」シリーズのほうが私の好みでした。あと単純に玲奈より凛田莉子のほうが好きなんだと思う。ヒロインとして。


もちろんただの筆者の好みですし、こういうのが好きな人はかなり面白いと思いますよ(・ω・)
玲奈を引き立たせるための名脇役・琴葉のキャラが好きです。等身大の女の子という感じで。



読書の秋ですし。いろいろ読んでみようかな。
次のレビューは、コミックに戻りますがどれにしようかな、、、書きたいと思うものが沢山あって逆に筆(という名のタイピング)が進みませんね。

2016年4月23日 (土)

【小説】メモリーを消すまで Ⅰ

本題に入る前に、嬉しい事があったのでご報告させてください(・ω・)ノ



前回、「変則系クアドラングル」について語ったら…


なんと作者の万丈先生にブログを読んでいただいて、まさかTwitterで拡散していただけるという、信じられない出来事が起こりました∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
こんな経験初めてだったのでものすごく嬉しかったのですが、同時に読まれても恥ずかしくないように文章力を上げないと、と自分の表現能力の稚拙さにただ悲しくなったのでした…。(思わず全部の記事読み返したよねww)


日々勉強ですね!!笑




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さて、本題に入りたいと思います。
本日は、山田悠介「メモリーを消すまで」第一巻の感想レビューです。


この本を読もうと思ったのは、まあ本屋で平積みされていたからなのですが、
同じような構想を私も持っていたので、自身の参考にしようと思ったからでした。
(漫画や小説を読んで、自分だったらこういう題材やテーマでどう書くかなあ、と妄想するのが好きです。笑)



この作品における世界では、犯罪抑止のために国民の頭に記憶を保存しておくためのメモリーチップを埋め込むことが義務となっている。
そして、罪を犯した人たちの「刑罰」として「記憶削除」が存在し、その「削除」を実行する「記憶操作官」なる職業(資格)がある。


主人公の相馬誠はその「記憶操作官」の一人。相手が犯罪者であっても、受刑者の未来のことを考え、「人」に向き合うことのできる人物です。時に「真面目すぎる」「堅物」「正義感が強すぎる」印象を与えますが、とても真っ直ぐな人物像で好感が持てます。



…が、彼の言っていることは綺麗事でも理想論でもなく、職業人として「当たり前のこと」という気がしてしまうのですよね…
普通、こういう「真面目だけど融通はきかない」タイプの登場人物の場合、「言っていることは正論だけど、現実はそうはいかないだろう」という感想を抱かせることが多いですが、
最早そうでもなく、「その道のプロならそういう意識を持って当たり前なんじゃないの?」っていう感じ。



だから余計、周りの権力欲にまみれた「腐った」(敢えてこう書く)大人たちに共感できないし憤りを感じてしまう。自身の仕事自体にプライドはないのか。
まあ、ないのでしょうね…いるんでしょうね、こういう人が実際にも。
金のためなら何でもやる海住さんとかね…金になる仕事ならもっと他にあるから辞めろと言いたい。




相馬は、自身が所属するMOC(記憶操作センター)に不正が蔓延っていることを確信します。
違法行為を犯し、正当な手続きでないやり方で人の記憶を削除したり、メモリーチップ内の記憶を見ている人物たちがいる。それらが組織内の権力争いの為に、自身の保身のために行われているということ。
やがてそれはとんでもない方向に発展し、「MOCの記憶操作官によるストリートチルドレン達の大量殺人」という未曽有の事態に…



やり過ぎ感はありますが、汚い大人たちの私欲、権力欲をリアルに描いているなあという感じがします。
胸糞悪いとはこのことですね。何としてでも自分の立場を護ろう、更なる権力を手に入れようと躍起になる課長たち。憤りを感じつつ、どこかでありうる現実なのかもしれない、とも思います。こんな大人たちに自分の将来が左右されると思うとおぞましいです…。



「人の記憶を削除できる」という、ある意味他の人間に対して絶対的に優位な権力を持っているだけで、きっと優越感が膨らんでいくのでしょうね。
「記憶削除」という題材と「組織の腐敗」というテーマと、どちらに重点を置いて書かれたのかは分かりませんが、「こんな世界だったらきっとこうなるだろうな」と思わせる、違和感のない設定だと思います。
その反面、「記憶をデジタル化して消去する」非常に未来的な背景設定であっても、組織内の権力闘争、昔ながらの料亭、蕎麦屋での上司部下の会話、などなど、今よりもっと昔を思わせる題材が散りばめられているのも面白いですね。いや、今もまだまだあるのでしょうが。



これ、学生の頃に読んでたらまた感想が違ったのかもしれないなあ。自分が企業という名の組織の一員だからこそ、考えるものがあるのかも知れません。



前編を読み終わったので、この結末がどうなるか、見届けたいところです。黒宮陣営の悪事が明るみに出て敗北することを願います。それはそれで、相馬の立場もなくなってしまうのでしょうが。

2016年3月23日 (水)

【小説】消失グラデーション

本日の題材は長沢樹「消失グラデーション」です。
初の小説のレビュー!
漫画より中身がぎっしりなので、書くのが難しいですね…

私の文章力ではレビューにならない気もしますが…



舞台は私立高校。出てくる地名から推測すると練馬にあるようですね。モロ私の地元です(・ω・)
この私立高校で多発していた連続窃盗事件を追う樋口真由と椎名康。そして、彼らは女子バスケ部のエース、網川緑が部内で孤立していること、そして彼女の自傷癖のことを知る。
そんなある日、椎名は血まみれで倒れている網川緑を目撃するも意識を失い、目を空けたら既に彼女はおらず、どこかへ消え去ってしまった…。
訳の分からぬまま、椎名は樋口と、網川緑の消失事件について調査するようになる。



というのがまあ超絶簡単なあらすじです。詳しく知りたい方は読んでね、という感じですが







読了後最初に出た感想は、



嘘でしょ\(^o^)/




という感じでした。。。。





いやいやいやいやww

ネタバレをしてしまうと、この作品の特徴は所謂「叙述トリック」というやつで、つまり物語の核心に触れる重要事項を、文章によって敢えてはぐらかす、不明瞭にした状態で物語が進行し、(所々伏線はありつつも)それが終盤で判明するというものです。
最近読んだものだと「学校裏サイト」がそれでした。要するに、コミカライズや実写化は絶対に出来ないジャンルというわけ。物語の核心がモロバレだから。



叙述トリック自体が嫌なわけではないんです(むしろ文章で全てを表現する小説しか使えない技巧だし、上手く使えたらこれ以上のものは無いと思うくらいです)
しかし、何だかこの作品はしっくりこなかった。そのはぐらかしていた事実がちょっと無理矢理に感じてしまったからだろうか…



最近、中高生を主人公にしたいわゆる青春小説・漫画においても良く使われるテーマではありますが、少々やり過ぎな気がしてしまいましたね…あっちもこっちもとか、いや気付くかよ!って思わずツッコミを入れたくなりました
案の定、ネットでは賛否両論で、意見が真っ二つに分かれているようで(^_^;)




出だしからあんなことやっといて、まさかのそういうオチだとは誰が予想するだろうか。
何となくですが完全ネタバレが憚られるので、気になる方は是非書店で手に取ってお読みくださいませ。



それにしても、樋口真由シリーズとか書いといて、主人公はバッチリ椎名なんですね…シリーズ次作では違うのでしょうか。



もやもやしたものを消化しようとして書き始めたけど、結局気分を投影したようなもやもやした文章になってしまいました。ごめんなさいw
次回は何を書こうかな!お楽しみに\(^o^)/

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